得意の英語を活かした海外駐在を目標に、
車のエンジン・生産技術のスペシャリストとしてスズキ株式会社で活躍中
2021年卒業生 信州大学大学院
総合理工学研究科
機械システム工学分野
石原 虹彦 さん
応募当時のことを教えていただけませんか?
大学4年生の時に、大学院に進む為に申請し、2年間給付をしていただきました。 元々理系科目が得意だったので、機械工学を勉強していたのですが、このまま学部卒で社会に出ても通用するのだろうか?もっと自分を鍛えたいという想いがあり、大学院に進むことを決め申請しました。
髙島科学技術振興財団の奨学生になって良かったことは何ですか?
本来アルバイトにかける時間を勉学やそれ以外の活動に使えたことが一番大きいです。結果として、充実した研究生活を送れたと感じています。親元から離れ、大学の寮で生活をしていたので、6年間アルバイトはしていましたが、奨学金をいただいていなければ、もっと時間を割かなければならなかったので、本当に感謝しています。
大学での勉強内容やご自身の専門分野を教えてください。
学科は機械システム工学科です。勉強内容は機械系を幅広く学び、英語にも力を入れていました。
学部4年生から「制御工学研究室」に入り「制御」の勉強・研究をしていました。 国際学会に2回出させていただき、「空圧式除振台の振動抑制制御」について発表しました。空圧式除振台という装置に振動が加わった時にいかに素早く制振するか・制御するかという研究をしていました。
在学中の2019年に国際学会で論文を発表しました。
Multirate and Model Predictive Control of a Pneumatic Isolation Table with a Discrete Actuator
卒業後の2021年にも、論文を完成させ投稿しました。
Experimental verification of multirate and Model Predictive Control for discrete-valued control systems
現在のお仕事についてお聞かせいただけますか?
2021年にスズキ株式会社に新卒で入社しました。パワートレイン生産部 第二加工・組立グループに所属しています。四輪エンジンの生産技術を担っていて、工場のエンジン組立ラインの生産準備や設備改造、不具合改修などを行っています。入社一年目の担当業務としては、四輪エンジンの組立ラインで使用する治具の設計があります。一つのラインで数種類のエンジンが生産されているので、治具を共通化し低コスト化を実現します。また、ライン設備の改造に関しては、設備メーカーと仕様の検討を行い具現化していきます。
なぜ、現在の就職先を選んだのですか?
二輪と四輪の完成車メーカーであり、かつ海外駐在の機会が多いため、スズキ株式会社を選択しました。
海外駐在が目標とのことですが…
はい。そのために生産技術を選びました。海外に新たに工場を作る時には必ず生産技術の担当者が必要になります。現在でもスズキ株式会社ではインドを始めアジアに海外工場を多く持っています。既存工場でも改善などで必要になる技術です。新規で立ち上げの際には長期の駐在になることが想定されます。そこで活躍できる人材になりたいと思っています。
ステキですね。海外へのこだわりを感じました。
英語がお得意のようですが…
多くの人と知り合い、人とのつながりの大切さを学べることです。
小さい頃、韓国・シンガポールに9年間暮らしていました。当時、日本人学校に通っていましたが、外国語に触れる機会が、ごく自然にあったことで身近に感じていました。その後、英語にハマり、勉強すると成果が出たので、将来海外で働きたいと感じるようになりました。
他に好きなものがあれば教えてください。
学部の頃はツーリングによく行っていました。3年生の秋ごろにバイクを購入して乗っていましたね。冬だとスノボ、大学院2年生でハマったのが登山で今も続けています。あとは筋トレですかね。大学の寮に住んでいたのですが、1部屋を筋トレルームにして、皆で鍛えていました。ベンチプレス100kg達成したこともあります(笑)スポーツは小中高大と野球をやっていましたね。
髙島科学技術振興財団に応募しようとする方に向けて
一言お願いします。
やりたいことを全力で取り組むことが大切だと思います。周りに言われてやるのではなく、自分が心からやりたいと思ったこと・楽しめることをみつけたら、とことんやってみてください。
打ち込んで満足できたら別のものに挑戦してみたり、違うなと感じたら他のことにトライする、より好きになったらどんどん突き詰めてみたら良いと思います。悔いのないように、全力で楽しんでください。